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パラレルターン小回りなぜできない?3つの理由

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スキーヤー・ブログ著者
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スキー検定1級所持の元アルペン選手。(賞状や合格証の証拠はプロフィールにあり)検定合格のコツや足を揃えて滑りたい人、アルペンW杯&基礎スキーの速報などを知りたい人向けに日々記事や動画を作ってます。トップページに新着情報があります。
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今回のパラレルターンの滑り方は「小回りができない理由」について解説します。大回りができても小回りができないのはなぜか?練習方法を紹介します。

この記事の要約
  1. そもそも小回り用のスキー板を履いていないのであれば難しいのは当たり前。R11からR13当たりが理想。R15だとオールラウンドで不整地、ロングターンも楽になる。(わたしはR15の板1本のみで1級合格。お金をかけたくない人向け。)
  2. 練習方法はいろいろあるが、小回りができない人はテールをズラし、急斜面で暴走しずらい昔のショートターン(ウェーデルン)から入るという方法もある。
  3. 今風の小回りの練習するには斜度10度くらいの緩斜面でカービングターンから練習する方法がある。(90年代からあるトレーニング)
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パラレルターン小回りには2種類ある。テールをズラすか、ズラさないかの違いとは?

このことは上記の動画再生後2分42秒から2つのターンを紹介してますが、パラレルターンには大きく分けて

  1. テールをズラすパターン
  2. テールをズラさないパターン(カービングターン)

の2種類が存在します。

注意・補足

全日本スキー連盟(SAJ)のバッジテスト(検定)ではテールをズラすターンを「ベーシックパラレルターン」、テールをズラさないターンを「パラレルターン」と呼んでるので受験者は名称に注意が必要です。カービングターンという検定種目がないのは「基礎スキー=横滑り」という文化がベースにあるからと思われます。たぶん・・・^^;(SAJ資格検定受検者のために2022年度P71参照)

話がややこしくなるので、ここでは全日本スキー連盟の定義を外して解説しますが、要は

パラレルターン小回りの長所・短所
  1. テールをズラすパラレルターン小回りは急斜面でもスピードが暴走しずらい
  2. 一方、テールをズラさずカービングターンで小回りすると小回りはしやすいが、初心者は急斜面や中斜面で暴走する確率が高い

といったメリット、デメリットがあります。

2つのパラレルターン小回りの動画から、練習方法はこちら

2つの「パラレルターン小回り」があるというのは、1枚の写真で比較するとこんな感じです。

テールをズラすと2級レベルのパラレルターン小回り(SAJではベーシックパラレルターン小回り)となり、テールを横向きにすることで雪煙が舞ってるのがお分かりいただけると思います。

一方、1級以上のレベル、つまりカービングターンのパラレルターン小回りになるとスキー板のテールから雪煙が舞っていないのがわかるかと思います。

これを動画で見るとこんな感じになります。特に1級以上のレベルである「パラレルターン小回り」はターン後半の抜け(加速)でグンっと前にスキーが走ってるのがわかるかと思います。

*再生後15秒からが「パラレルターン小回り」。再生後2分3秒からがテールをズラしたパラレルターン小回りです。雪煙の舞い方が違います。

安全なパラレルターン小回りからマスターした方が初心者には怪我のリスクは少ない

Photo:Sapporo Teine

安全なパラレルターン小回りの滑り方のコツを簡単に説明すると

コツ
  1. 後傾姿勢にならないよう、センターポジションをまずきちんとキープする。
  2. 外足荷重は必須
  3. ターンとターンの間は必ずストックをつく。その方が板がクルッと回ってくれやすいから。
  4. 上半身はフォールラインに向ける。(YouTubeスキーテクニックチャンネルのフォールラインとは?の動画参照)
  5. 1から4ができると、あとは下記の連続写真のように板のテールを横向きにするだけ

連続写真で見るとこんな感じの滑り方だと楽にショートターンが完成します。

Photo:Sapporo Teine
Photo:Sapporo Teine

ただ、これは小回りというより、昔のウェーデルンに近く、今風に言うと

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SAJ2級のベーシックパラレルターン小回り

になります。

なので、アイスバーンでも春のザクザク雪でも安定して滑れるので実用的ではあるのですが、カッコイイ滑りかは微妙といったところです。

あくまでもゲレンデで安全に滑りたい人向けの小回りと解釈した方が無難かなと思います。

上級者にとってはリスクではないが、中級者、初級者にとって暴走しやすい今風のパラレルターン小回りの滑り方

Photo:Sapporo Moiwayama

こちらの写真が

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スキー板のトップ(先端)からテール(後ろ)までたわませて滑るカービングのパラレルターン小回り

となります。

アルペンスキー競技のスラローマーだともっと機械的に膝が並行のまま下半身が動くのですが、私のフリースキーはどちらかというと競技というより基礎寄りのカービングを使ったパラレルターン小回りかなと思います。

上記で説明した「安全な方」はスキー板を横向きにして小回りすることを解説しました。

今度は

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よりスピード感のあるパラレルターン小回り

となります。

滑り方としては

コツ
  1. センターポジションに乗るのが基本(詳しくは下記の動画1で解説)
  2. テールを横向きにズラすのではなく、板をたわませる(下記動画2参照)
  3. カービングターンの練習を緩斜面でまっすぐめのターン弧から練習する。(下記動画3参照)
動画1
動画2
動画3
*3番のカービングターンの練習方法はまず大回りからやると覚えやすいです。同じ容量で小回りもズラさないでレールターンをしていきます。

この3つを見れば大体習得までの練習内容がわかります。

センターポジションがどこかわからない人はここで限界を迎えます。

センターポジションってどこ?

上記の動画や上記の写真を見ればセンターポジションがどこかわかるのですが、これがどこなのかは実は個人差があります。

骨格や筋力によっても微妙に変わりますが、基本上記の写真の左側となります。

ですが、これはあくまでも「基本の位置」に過ぎず、大きく分けて3つの荷重ポジションが存在します。

これがどこなのかが理解できないと、カービングターンでパラレル小回りをすることがまず不可能です。

動画をじっくりと見て理解を深めていただき、そして雪上で実践しながら、

スキー板がズレないターンをする

ということをぜひ体験してほしいと思います。

なお、このズレないターンはアルペンスキーでは基本中の基本であり、ほとんどの選手がやる練習であり、ほとんどの選手ができます。

特にスピードを出すのが恐怖という基礎スキーやモーグルしかやってこなかった人は、ぜひゲレンデでアルペンスキーのカービングターンを小回りでも応用してみてください。

もう1つ覚える方法を挙げるとすれば、プルークターンを使った練習方法があります。内足の動きは全く違いますが、外足がカービングターンになるので、1つの感覚を掴むヒントにはなります。

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