プルークボーゲンとプルークターンの違い。どっちが早くパラレルターンを習得できるか?
今回のパラレルターンの滑り方はプルークボーゲン(ドイツ語)とプルークターン(英語)の滑り方の違い、メリット・デメリットからパラレル習得までどちらが早いのか?という解説をします。
結論から言ってしまうと、
どっちでもいいんじゃない?
と思うのですが、この2つには決定的な違いがあります。
それは、
スキー初心者がいきなりプルークターンをすると結構スピード出ます。安全に着実にステップアップしたい人はプルークボーゲンがおすすめ
です。
プルークターンとプルークボーゲンって何?滑り方の違いとは?
プルークターンを正確に滑ってる写真がなかったので、詳しくは日本スキー教程にあるP49の写真をご覧ください。
そして、これがプルークボーゲンになるとこうなります。
違いがわかりますか?簡単に言うと以下のようなイラストで滑りの違いは一目瞭然です。
上記の写真2枚をイラストにしたものですが、写真の両スキーをよーく見るとこのような違いがあるのがお分かりになるでしょうか?
要は
- プルークターン:内足は雪面に対しフラットまたはフラットに近く、エッジがあまり効いてない状態で八の字で滑る。
- プルークボーゲン:両スキーともV字で八の字で滑る。
という違いがあります。
プルークターンとプルークボーゲンの練習のメリット、デメリット
パラレルターンを習得する際、どちらでも足を揃えて滑ることは可能ですが、それぞれ長所と短所があります。
初心者の方はこの違いをよく理解してから練習した方が怪我する確率を減らすことができます。
- プルークターンとは:長所はカービングターンを低速でダイレクトで感覚を掴むことができる。一方、欠点として外側の足で綺麗にカービングで1本のラインを描ける一方、雪面からの抵抗(ブレーキ)が減るのでスピードが出やすい。過去にカービングを早期に覚えてスキー場で暴走する事故が多発し、スキー検定1級で横滑り種目が登場した経緯もある。(記事最後に補足あり)
- プルークボーゲンとは:長所は両スキーをV字で滑るので、雪面抵抗(ブレーキ)が多く、ゆっくりとしたスピードでパラレルターンの感触を掴む土台ができる。そして、雪面抵抗、つまりテールの横ズレを利用して、ゆっくりとしたスピードでシュテムターン→パラレルターンへと移行が可能(下記動画参照)一方、欠点としてはカービングとは違うので、パラレルターンができて外足荷重などを覚えてからカービングターンを習得していく流れになることが多いかも。
個人的にはどちらの滑り方も長所、短所がありますし、レッスンまたは練習当日の雪質やその人の運動神経レベルにもよるので、この辺はスキースクールに行ってもバラバラで指導してるのが現状ではないかと思います。
例えばアイスバーンでプルークターンを教えればかなりのスピードになりますし、逆に凄く緩い斜面でエッジがしっかりと食い込む雪質であればプルークターンから教えた方がパラレルターンを覚えやすいというケースもあるでしょう。
自分に合った練習方法でパラレルターンを身につけましょう。
個人的にはプルークターンからのパラレルターンはあまりおすすめしてません。
ただ、この滑り方は否定するものではなく、逆にプルークターンからパラレルターンへと展開した方が上達が早いケースがあるのも事実です。
なぜなら
カービングスキー板が当たり前の時代、プルークターンからの方が足を揃えやすいというケースもあるから
です。
ただ、個人的には両方の滑り方を知っておいた方が良く、スピードコントロールを自由自在にできない初心者はプルークボーゲンからの方が安全にスキー場を楽しむことができると思い、今まで動画などを出してきませんでした。
2024−2025シーズンにはプルークターンからのパラレルターンをマスターする練習方法などをスキーテクニックチャンネル(動画)で解説予定ですが、リリースした場合、このページに貼り付けておこうと思います。