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アルペンと基礎スキー上下動の違い。ターン後半加速する板の仕組みを解説

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スキーヤー・ブログ著者
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スキー検定1級所持の元アルペン選手。(賞状や合格証の証拠はプロフィールにあり)検定合格のコツや足を揃えて滑りたい人、アルペンW杯&基礎スキーの速報などを知りたい人向けに日々記事や動画を作ってます。トップページに新着情報があります。
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今回は「ズレないアルペンスキー競技のようなターン後半加速する滑り方」について深掘り解説します。アルペン競技でもズレてしまうという方は必見です。

今日から過去動画の内容をスピンオフさせ書いていきます。まだご覧になっていない方はこちらの動画をベースに解説するのでお時間のある時にご覧ください。

「え、基礎スキーかよ・・・」

と思う方。

基礎があって応用(競技)があり、実はどちらも切っても切れない関係です。(技術を使い分ける必要はあります)

実際、アルペン選手はフリースキーを嫌というほどやりますから。

しかし、アルペンスキー競技は、基礎スキーとは違い

ズレない滑りが基本(下記で意味を解説)

となります。

 ただ、例外を言うならば急斜面で強烈に振ったポールセットなどはフルカービングでは入れない箇所もあり、レース前のインスペクション(コースの下見)でズレを最小限にするターン弧を考え、滑らないといけない時もあります。

なのでズレる滑りは全否定するものではなく、あくまでもアルペン競技ではオプションテクニックとして

「できておいた方が良い」

という程度でやっておくといざという時に役立つ時があります。

1級はそのズラすスキーテクニックを最小限にする要素が入るので、今回はこの動画を使ったわけです。(詳しくは動画内にあります)

しかし、アルペンでは基本ズラすと減速しますから、なるべくライン取りは直線的に滑っていくというのが大原則になります。

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スキーをズラさないとは何か?

コーチとか監督に

「スキーをズラすな」

と言われることがあるかと思います。

そもそもこの意味がわからないという人も動画内で画像付きで解説してますが、要は

1本の線で滑る

という意味になります。

 詳しい画像はスキーバッジテスト1級合格・不合格の違いで解説してるのでここでは割愛しますが、1本のライン、つまり弧を描き、そこからズレると「ズラす」ということになります。

 要は

ポイント

  • スキー板を横向きにしブレーキをかけない
  • 雪煙をあげない

という意味なので、ブレーキをかけないことがアルペン競技では最重要課題となるわけです。

ベストは「雪煙をあげない」が理想となるのがアルペン競技です。

ターン後半加速させるには?ズラさないに特化した低速練習もおすすめ

これも上記の動画内で解説してますが、主に2つの要素が必要となります。

ポイント

  • アンギュレーション
  • 上下の動き

このことは動画後半で実演してるので参考になれば幸いですが、ズラさない滑り方は緩斜面での低速練習で感覚を掴めます。

要は棒立ちで外足荷重で滑ればすぐに1本の線が描けます。(動画内で実際に1つの線をテールから出す実演映像があります)

また、ターン後半加速するにはアンギュレーションのフォームはもちろん、上下の動きは必須です。

ちなみに究極の小回りというか、アルペンスキーW杯選手レベルになるとこんな滑り方になります。

この滑りはあくまでも「THEアルペン」なので、1級で真似しないようにしてください。

世界トップクラスの上下の使い方。AJギニスのスラロームテクニック

2023アルペンスキー世界選手権男子回転で元アメリカナショナルチームからギリシャ代表に国籍変更し、世界アルペン男子SL2位に急浮上したAJギニスの滑りです。

世界選手権2位の滑りがこちら

X(旧ツイッター)では一見頭も動いておらず、上下していない印象を受けますが、実はきちんと1ターンごとに加速しています。(記事後半で解説)

世界選手権のスタート直後の急斜面はポールインターバルが広いので、腰が落ちないようクリストファーセンもジニスも一旦立ち上がるような動きをしています。インスペクション時にどう荷重したら最も速いのかと考えた結果、上に力が抜けるくらい一旦立ち上がる動きを選択してるのに注目してください。ツイッター(X)での動画とは上下の使い方が違います。

SL(スラローム)になると旗門のインターバルが狭くなるので、基礎スキー検定のような動きはほとんど出てきませんが、アルペン競技のSLは下半身だけで上下の動きを使ったり、FISレギュレーションのSLモデルはサイドカーブがあるので傾けるだけで板がたわむようになっています。

ちなみに上記のX(旧ツイッター)の動画では2023−2024モデルのフィッシャーRC4SLFISモデルを使っていると思われますが、市販と同じならばR12になるので、ウエストとスキーのトップがものすごくカーブしてるので、反発力がすごいと思われます。

私が使っている2019−2020モデルのSALOMON MAX(6万円ほどで購入)はバッジテスト1級レベルのモデルですが、それでもR15あり、このレベルでも反発力があるのでW杯のSLモデルはかなりターン後半の加速が凄いのではないかと予想できます。

ギニスの場合、足の屈伸運動で上下動を使っており、GSほど外足を伸ばし切りませんが、抱え込んだまま足で推進力を生んでいるわかりやすい滑りかと思います。

2023世界選手権のSLの時もクリストファーセン同様、ハイレベルのポールセットでも余裕のある上から捉える滑りでこの2人が1、2フィニッシュという結果でした。

 いわゆる「上から攻める」というアルペンのオーソドックスな滑りをするタイプがこの2人なわけですが、どちらかと言えばクリストファーセン同様、ギニスも丸い弧を描くタイプです。

こういったターン弧を描く選手は

ポイント

  • 途中棄権が少なく
  • 急激な減速もなく
  • どんなセットにも対応でき
  • かといってすごく爆発的なタイムが出るわけでもない(デメリット)

 なので、安定的な滑りと言えます。ここ1、2年でこの2人が伸びている原因として1つ考えられるのはポールセットの傾向がまた変わってきたかなという印象を受けます。

これはあくまでも都市伝説っぽい空想の話ですが、各国のコーチ(ポールセッター)はオーストリアが弱体化してきてるので、ここで覇権を握りたいという思惑も各国で出てきてるのかな?なーんて想像したりもしています。

  ただ、第一シードで活躍する長さが割と長いタイプがこのタイプの選手たちで、逆に流行りの滑り、例えばコンパクトだけどエッジングが少しきつめで直線的という選手は2、3年経つと第1シードから漏れるというパターンに陥りがちです。

1級では上下の動きをきちんと使い、検定員にアピールすること

さて、話を戻して上記のワールドカップはあくまでもアルペン競技に特化した滑りと言って良いでしょう。

技術選でもマイナスになる可能性があるかな?と思います。(というかできる人が日本人にたぶんいない。いたら今頃W杯で優勝争いしてます)

あくまでもバッジテストから全日本スキー技術選手権は「ゲレンデ」での競技であり、ジャッジスポーツなのでジャッジや連盟が求める滑りをしないといけません。

 検定に関わる話は冒頭で紹介した動画内で書いてるのでここでは割愛しますが、上下の使い方はただの上下ではないです。いわゆる体操のような屈伸運動だけでは板はたわみません。

具体的には

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