2024日本スキー教程改訂箇所。バッジテスト1級・2級受験者は読まない方が良い理由

2024年10月7日に10年ぶりの改訂版である新しい日本スキー教程が発売されました。変更内容や不明点などをまとめてみました。
読む前の注意点
- まだ全体をざっくりとしか読んでないので途中報告とします。内容に間違いがあると思って読んでください。
- 全部を言うわけにはいかないので、公開情報部分と重要な箇所を説明します。詳しい内容は本を読んでもらうこととします。
- スキー教程はスキー教師向けの内容です。私は1級までしか持ってないので、受験者側からの意見として知ってる範囲での疑問点を書きます。
結論、2024日本スキー教程改訂版はバッジテスト受験者は読まない方が良い

詳しい話は記事後半に書きましたが、簡単に結論から言ってしまうと
バッジテスト1級、2級、3級受験者は話がややこしくなるので買わない方が良い
というオチになってしまうのですが、将来先生になりたい人や論理的に頭の中で滑りの違いを細かく整理できる人なら読んでも良いと思います。
純粋に検定を受けず、ただスキーが上手くなりたいだけならこちらの本の方がまとまっており、1冊で十分スキーの技術から用具のことまでわかる辞書のような1冊があるのでこちらをお勧めします。
さて、どこがどう変わったかと言うと、
要点
- 大きく4つのフェーズに分けた。(初心者が緑のプルークボーゲン、中級者が青でベーシックパラレルターン、上級者がレッドのダイナミックパラレルターン、黒のエキスパート?)
- 昨年までは「基礎パラレルターン」という言葉だったが、2024−2025シーズンから「ベーシックパラレルターン」に名称が変更された。
- 1級合格者の立場から言うと、スキッティングのパラレルターンとベーシックパラレルターンの違いがさっぱりわからない。バッジテストでどう滑れば良いかわからない(2級は青、1級は赤のゾーンの小回りをする印象)
- 今までの検定と同じで、2級のベーシックパラレルターン小回りと1級のベーシックパラレルターンの違いがわからないで受験する人を今期も増やすかも(昨年作成した動画がこちら→SAJバッジテスト1級と2級基礎パラレルターン小回りの違いを解説)
- カービングとスキッティングのパラレルターン大回りと小回りの違いが写真で出てるが、上級者でないと違いがわからないので、テクニカルやクラウン、インストラクターレベルの人以外は買っても理解できない部分が多い
- ベーシックパラレルターン(青部分)は指導範囲でもあり、検定種目でもある。しかし、上級者のフェースである「ダイナミックパラレルターン」は検定種目にはないので言葉だけで検定に結びつけないほうが良い
- 日本スキー教程と検定は全く別物としてみたほうがいいかも。(あくまでも教える流れを書いたものなので)
といった感じでした。
指導員や準指導員の試験で出る内容なので、全日本スキー連盟(SAJ)があえて横文字を増やしてる意図があるかと思いますが、個人的な感想を言うと
2014年の日本スキー教程の方がわかりやすかった?かなという印象
を持っています。
(誰が教えても)スキー操作の仕方や指導に疑問を抱く人はいるかと思いますが、本だけの質を見れば前の方が良いという人もいるかと思います。(もちろん今回の方が良いという意見もあります)
なので、バッジテスト受験者はきっと
さっぱりわからない・・・
という人が多いかと思うので、混乱を避けるためにもスキーテクニックチャンネルの下記の検定動画で1級までは十分合格できると思うので、YouTubeやスキースクールのレッスンを聞いたほうが近道かなと思ってます。
バッジテストの検定種目も改訂されている

全日本スキー連盟はいつも通りひっそりとバッジテストの改定をしてます。
こちらは名称変更のみであり、基礎パラレルターンという言葉からベーシックパラレルターンに2024年7月11日に変わっています。
SAJ公式サイトにいけばプライズテストとバッジテスト受験者向けの検定種目の最新版が見れますが、一部疑問点が出ています。
それが
- 横滑りを意味するSKIDからくるスキッティングターン
- 前から使われてる検定種目にある横滑りの基礎パラレルターン(今はベーシックパラレルターン)の違いがよくわからない・・・
- たぶん、教程で言う「ベーシックパラレルターン」は検定とは違い、あくまでも教育の「範囲」を言ったものであり、検定とは別物なのかも?
1級合格してきた身としては、スキッティングもベーシックどちらも同じ意味であり、言葉の違いかなーと解釈してますが、横文字だらけ、ある程度の用語の統一は必要ではないかと感じます。
「世界のスキーは進化していて、日本だけ昔のまま」
なんていう意見もどこかで見ましたが、多くのスキーヤーは理論の話はどうでも良く、ただただ上手くなりたいのです。(理論知らなくても上手くなれるので)
検定受験者がネットや動画、雑誌、SAJの公式本やPDF資料など見て
雑誌や本を見ても意味不明。検定会場でどのように滑ればいいのか?
といった疑問を持つ人を増やすだけではないかと思い、実際に受験しに行き、よりわかりやすく説明するためにスキーテクニックチャンネルをスタートさせています。
最近はYouTube解説動画に溢れ、本を出す方も減り、検定合格ノウハウが書店で販売されなくなってきてるので教程を参考にする方もいるかと思います。
が、
教程を読むだけだと、どこが1級で2級かがわからない人も多いはず。
なので、あくまでも教育プログラムの流れを説明したものと見たほうが良いかと思います。そのほうが頭が混乱しないかと思います。
1級まではベーシックパラレルターンと書かれてるので、ブルーレベルの滑り方でいいの?

日本スキー教程改訂版によればベーシックパラレルターンはブルーのレベルです。
もう1度、2024年7月11日に改訂されたバッジテスト基準・実施要領を見てみましょう。
これを見ると
- 2級はベーシックパラレルターン小回り・大回り
- 1級もベーシックパラレルターン小回り
と書かれてます。
2級ならまだわかるのですが、1級でも日本スキー教程に書かれてるブルーのレベルで滑ることになるのかな?と疑問点が出ています。
個人的には
昨年までの流れでOKでしょうけど、上記でも書いた通りスキー教程と検定内容を一緒に考えないほうが良い
とスキー教程改訂版を読んで思ってしまいました。
2級まではスキー教程のブルー領域にあるベーシックパラレルターンでも合格できるでしょうけど、1級は写真を見る限り、ダイナミックパラレルターン領域にある「スキッティングターンの方のパラレル小回り」が技術的に入るかと思います。
バッジテスト受験者はフツーに横滑りとカービングの違いを知っていれば合格できるはず

とりあえず、ざっくりと全体を読んで気になった部分を抜き出してみました。
本の内容は言えないので、ぜひ書店などで手に取って確認して欲しいのですが、バッジテスト受験者は下記の動画を見れば十分合格できるかと思います。
解釈としては基礎パラレルターンがベーシックパラレルターンに名前が変わっただけかと思うので、
- 1級までの基本となる横滑りの技術の違い(1級と2級では違う)
- カービング要素のターンとフルカービングターンの違い
ここで結構合格・不合格の差が出るので、バッジテスト受験者は下記動画で対策を練っていただければと思います。
なお、万が一私の解釈が間違った、または過去動画が古くなった情報になれば動画の改訂版をリリースします。
また、わからない点や疑問点、技術的な違いを整理し、改めて日本スキー教程のことも動画を含めて投稿しようと思ってるので、気になる人はチャンネル登録しておいてください。

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この記事を書いた人 Wrote this article

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基礎・競技に関係なく使えるスキー上達法についてYouTubeとブログで解説しています。用具に関する話題なども豊富にブログで書いてます。