スキー技術選はアルペンスキーヤーのフリースキー大会か?国際商標登録をしたSAJの狙いは? PR含む

最近SNSで「アルペンから基礎派になりやがったな」とある方に書かれたので(笑)、基礎と競技の話を少ししたいと思います。
スキー技術選はアルペンスキーのフリースキー大会か?
ネットにはいろいろスキー技術選について書かれてますが、
書かれれば書かれるほど大会名が広がる
わけです。
いろんな意見がネットに書かれており、
アルペンこそ正義
という見方をする方もかなり多いんじゃないかな?という印象を受けます。
確かに基礎スキーは謎部分が多いのも事実です。
ポールを立てれば確かに誰が本物の技術かわかります。
ただ、それはあくまでも「スピードを出す意味では」ということになります。
基礎と競技に分けるのもどうかとは思いますが、日本ではわかりやすく2つに自然と分かれてます。
今この基礎が
「競技スキーのベースにある基礎」
になってるというか、昔からそうではないか?と実際にやってみて思います。
SAJでは1級以上は基礎と競技に分かれていく設定になってるので、
アルペンにしろモーグルにしろ、全てのゲレンデを滑れるようになってから競技に行った方が安全だよね
という考えでこのような日本の仕組みが出来上がってるのではないか?と思われます。(たぶん)
ただ、2024年10月7日に発売された日本スキー教程を見ると、
よりアルペン色が強くなったかな?
という印象を受けます。
例えば膝の動きとかですね。
映像はこちら捉えの速さを3名の選手で比較するとよくわかりますね。0.25倍速で見ると発見がたくさんあります。2025スキー技術選と比較してみると面白いかもです。①切久保仁郎選手 ②小山陽平選手③メイラード選手
そして技術を競う部分がスキー技術選には当然出てくるので、技術で差をつけるには当然ですが難易度が上がる
「スピードが上がった状態で競う」
ということになります。
そうなるとどうしても見栄え的に
「アルペンスキー選手のウォームアップ」
のようなフリースキーに見えてしまうわけです。
ただ、細かいところで見ていけば
腰の位置などは明らかに違うけど、似てる部分もある。
という上級者でないとわからない大会になっています。
競技本部と教育本部の連携
スキーグラフィックなんか見てると基礎と競技の関係者同士が対談があります。
2025年3月号では柏木義之さんと安食真治さんの対談も掲載されており、YouTubeでもアルペンと基礎がセットになる動画が出てきてます。
おそらく今後も基礎スキー業界はアルペンベースで進むものを思われますし、2025スキー技術選の種目名が英語になり
大回り、小回り、不整地という名前が消えた。特にモーグルという名前になったのは新鮮な感じ
という印象があります。
SAJは数年前に技術選を国際商標登録してるので、日本が生んだ「駅伝」のような感じで今後技術選がインターネット時代のコンテンツとして価値を伸ばす可能性があるわけです。
日本は年間80万人ペースで人口が減っています。
そうなるとスキー業界もダメージが来るのは必須で、SAJもスキー場も全部ダメージがきます。
そこに雪不足問題なども来るわけなので、より業界全体が柔軟にならないと厳しい時代になるのは間違いないのです。
アルペンを一般向けの技術に落とし込んでるのが基礎スキー

というのが基礎スキーではないかと思います。
基礎の世界でもアルペンW杯を見てる人がほとんどだと思います。
かといってアルペンの滑りをプルークボーゲンの初心者にいきなり教えるわけにもいきませんし、そもそもできないわけです。
アルペンやモーグルに移行できるくらいの実力を最低限つけてもらう土台も必要ですし、最初からレーシングチームに入れるとしても、レーシングに入れる親の大半は
「子供が足を揃えて滑れるレベルになってから」
がほとんどかと思います。
アルペンは今のままではアジアから消えるスポーツになる可能性が高い

レーシングに入れるか、スキー学校に入れるかは地域の環境にもよるので入り口は様々です。
しかもレーシングをやるとなると、円安の時代の今だと親の年収が1000万以上ないと継続が難しいというのがアルペン業界の現状でしょう。
私みたいに親の年収が少ないのでアルバイト2つ掛け持ちして、その後3時間以上吐くような陸上トレーニングを毎日やり、学校で勉強もするという毎日を繰り返す覚悟のある選手の方が圧倒的に少ないはずです。
親の力がないとできないのがアルペン界の現状です。
一方、基礎スキーは高校生のアルバイトレベルでできますから、社会人でも参戦者が多いのです。
アルペンは消滅はしないと思いますが、競技人口がますます減るのは間違いないでしょう。
今の子供は
「大回転って何?スラロームって何?」
という人多いんじゃないかと思います。
テレビ放送ますます減ってますからね。
しかもアルペンどころかスキー場がなくなればアルペンやモーグルの練習場所もなくなるので、SAJもSIAもいかに
「スキー場を存続させるか」
にシフトするのは当然の流れなわけです。
スキー場が消えれば地方自治体でも困る地域が出てきて、生活インフラ(学校や病院)にも影響が出る可能性があるので、スキー場の維持は日本社会にとっても大きな存在になっています。
いろいろ文句は言われるけど、全てはスキー人口増やすため

スキー雑誌のほとんどが今技術選や上級者向けのテクニック解説になっています。
なぜなら
「足を揃えて滑りたい」という客層は夏場スキーのことを忘れて本を買わないから
です。
夏場も一生懸命スキーを見たり読んだりするのは上級者です。
その上級者がスキー場や雑誌、大会、メーカーなどにお金を落とします。
これが結果的に強化費用につながり、競技の国力にもつながります。
なので、スキー技術選は何を言われようとも突き進むしかないんじゃないかと思います。
アルペンと基礎の違いを今後も解説していきます。

YouTubeの方では基礎ベースの話題ばかりしてますが、ブログの方ではアルペンと基礎をセットにして、技術の違いを説明しながら今後解説していこうかなと考えてます。
今までも基礎と競技の違いを何度か解説してきましたが、今後はさらに増やしていきたいと考えています。(今季アルペンネタ減らしてたので。X限定でやってました)
SAJはアジアともつながりがあり、今後は中国や韓国などアジアも巻き込んで技術選をやるのかはわかりません。
ただ、マーケットとして非常に可能性が高く、集まったお金でアルペンに一部回して欧州にも影響力を与えていくといったことは可能でしょう。
国際スキー技術選復活になるのか気になりますが、今の時代
アルペンとか基礎とか言ってられない時代
です。
ただ、雑誌などを鵜呑みにしてアルペンスキー競技をやる子もいるみたいなので、snowweb.jpではきちんと基礎と競技の違いを説明の中に組み込んでいきたいと考えてます。
最後に
「技術選はアルペン選手のフリースキー大会か?」
という話ですが、YESでもありNOとも言えます。
そもそもスキーに本来競技も基礎もないのです。
ただ、厳密に言うとSAJの基礎スキーには「横滑り・ズラし」という意味があります。
これがあると基礎、ないと競技と言っても過言ではないでしょう。
技術選は今カービングでのターン弧でスピードコントロールしてるので、これをアルペンでやると間違いなく減速です。
なので、検定員もそこは点数で違いを出してるので、そういった細かい違いを今後解説できればと思います。
私も1級合格後、教程や様々な本を読んで勉強してる最中なので、技術選のジャッジの点数を全部説明でき、アルペンとの違いを明確にするコンテンツを出していきたいと思ってます。
アルペンにも基礎にもそれぞれ大きな魅力が詰まってます。
とりあえず、今日は雑談でした。
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基礎・競技に関係なく使えるスキー上達法についてYouTubeとブログで解説しています。用具に関する話題なども豊富にブログで書いてます。