ブルボバのSLスキーテクニック(2023−2024)が圧倒的に優れている理由。女子W杯SL2戦の結果、男子はさらに開幕延期
今日のスキー上達方法とコツは23/24女子回転第1戦で優勝、2戦目で1秒以上離し途中棄権に終わったブルボバが「技術的に1つ高い位置にいる」という話をします。YouTube動画でもスキーテクニックチャンネルでアルペンの技術的な話も基礎の中でしてるので、気になる人はチャンネル登録しておいてください。
今回の話はゾルデンの話の続きを交えて話すので、まだ過去記事を見ていない人は下記の記事をご覧ください。身長が高い方が有利なのはバスケやバレーボールだけではないのです。
アルペンスキー選手がなぜ身長高い方が有利か?ララグートベラミが優勝し、シフリンが2本目25位に沈んだ理由
ブルボバの技術的なデータや解説は記事後半でお話しします。
23/24アルペンスキーW杯レヴィ女子回転結果
レヴィで2戦連続行われたので分けて書きます。
レヴィ女子回転第1戦リザルト
アルペンスキーW杯女子回転が11日にフィンランド・レヴィで開幕し、日本からは2名出場しました。
映像では確認できてませんが、日本からは安藤麻選手(日清医療食品)が56秒91の35位で、前田知沙樹選手(村瀬組)は57秒84という結果で50位。安藤選手は3秒以上、前田選手はブルボバに対し1本で4秒以上離される結果となり、
という点が非常に気になります。
安藤選手は1本目30位の選手が56秒70に対し0、21秒差だったので、修正で2本目良いスタート位置からのジャンプアップが狙えますが、前田選手は1秒04あるのでもう少し技術的な部分の向上が必要ではないかと思います。
ただ、得意・不得意の会場もあり、特にレヴィは男女とも日本勢にとっては昔から相性の良くない「緩急が激しいコースレイアウト」なので、他のレースでの活躍に期待しましょう。(前半のスピードセットからいきなり急斜面のセットになる独特のコースなので)
レヴィ女子回転第2戦結果
アルペンスキー女子回転第2戦も引き続きフィンランドのレヴィで行われ、日本からは前日に引き続き2名が出場しました。
結果はブルボバが2本目片足通過反則でシフリンが辛勝という結末でした。また、日本勢は安藤麻選手が44位、前田知沙樹選手が49位という結果に終わり2本目進出はなりませんでした。
第1回スイス・ツェルマット男子滑降は今年も中止。男子は北米へ開幕戦持ち越し
昨年から本来開催するはずのツェルマットダウンヒルですが、2023−2024シーズンも開催不可能になりそうですね。初日はキャンセルになり、2日目もキャンセルになるかもということです。しかも月曜の代替レースはできないとのこと・・・。汗
そして、大雪と風で2日目も早々に中止が確定しました。
これで男子のW杯はゾルデン含め3レース消化できていないことになり、日程調整でFISは頭を抱えてるようです。
まあーはっきり言えば
お金の無駄遣いですよね・・・。
イタリアとスイスをまたぐ世界唯一の会場はどうなることやら・・・。
ツェルマットは春夏秋冬放っておいても世界中から観光客が来ますから、従来通りウェンゲンでいいんじゃないの?と個人的には思います。
3年目もどうなるかなーーーと個人的には心配してます。
今年は標高も下げてますが、標高が高い分悪天候で中止になる確率が高いですし、世界的に天候が読めない状況ですから、「持続可能性」を考えるならば、雪が豊富なアジアや北米にシフトすべきでしょう。(嫌がるとは思いますが)
とりあえず、2年連続ツェルマットW杯が幻に消えたので、来年果たして開催されるのか賛否意見が分かれるのが目に見えてますね。(そもそもコースが女子向けという意見もネットで見かけたので。上記の映像見ればわかります。)
今季のブルボバはなぜ強いのか?シフリンは苦しいシーズンになるかもしれない
さて、ここからこの記事の本題となります。
W杯はいろんなコースやセットがあるのでどうなるかわかりませんが、
の一騎討ちになるのではないかと予想しています。
さらにシフリンは女子SL第2戦でも辛勝という状態なので、5位、6位に沈む可能性もあり、技術系は接戦になってくるかもしれません。
そんな中、今季のブルボバがなぜ強いかはゾルデン女子大回転終了後に解説しました。(記事冒頭のリンク先参照)
実はゾルデンのGSからその傾向が強く現れており、ターン精度が他の選手より1つ抜きん出ていることを私はゾルデンのGSの時から指摘しています。
GSでターンの精度が上がれば得意のSLでも上がるのはすぐにわかるのでレヴィを楽しみにしてみましたが、ゾルデンの記事の通りの展開となりシフリンも予想通りの展開で
「完走すればブルボバ圧勝のシーズンになる」
と見ています。
むしろ、シフリンに関してはSLよりもGSの方が今季勝つ可能性があると見ています。それだけSLにおけるブルボバの技術レベルは高いものがあります。
今回はゾルデンよりも深掘りしてデータを交えて解説します。
ブルボバが圧倒的に世界一速いターンを実現している理由
男子の方では上下動は一部時代遅れ。オデルマットのアルペンスキーテクニックでGSについて解説しましたが、腰高であることでブルボバのターン精度が上がってるわけです。
この腰高の話、つまり腰のポジションは高い方が良いということはスキーテクニックチャンネルの1級動画などでも詳しく解説してます。
基礎スキーという名前には賛否あるのでそこは置いておいて、腰のポジションはそもそも競技以前に
1級・2級検定レベルの話であり、できてないと話にならない。ポールトレーニングする前の段階の話。
です。
ここが抜け落ちたままアルペンスキー競技を毎日一生懸命練習しても絶対速くならないし、上手くもなりません。
話をブルボバに戻しますが、
失敗しても雪煙が上がらない滑り方になっている。なので、失敗しても加速し続ける
という現象がゾルデン3位の時から見られており、レヴィ第1戦でもその姿がしっかりと映像で映っています。
さらに
という圧倒的な高身長というアドバンテージもあり、下半身にしっかりとパワーを貯められる体型なので、余計に速いわけです。このことはアルペンスキー選手はなぜ高身長の方が有利か?でも解説した通りです。
今までは「ブルボバは速いけど失敗する」ので「失敗しないシフリンが有利」という時代でしたが、今季はこの今までの常識が覆される気もします。
理由は下記の通りで、映像でもしっかり確認できるので見てください。