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アルペンスキー選手がなぜ身長高い方が有利か?ララグートベラミが優勝し、シフリンが2本目25位に沈んだ理由

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スキー検定1級所持の元アルペン選手。(賞状や合格証の証拠はプロフィールにあり)検定合格のコツや足を揃えて滑りたい人、アルペンW杯&基礎スキーの速報などを知りたい人向けに日々記事や動画を作ってます。トップページに新着情報があります。
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今回のスキー上達方法とコツは2023−2024アルペンスキーW杯開幕戦である女子大回転第1戦の解説をデータを交えて解説します。

こんな方におすすめ

  • なぜアルペンスキー選手は身長が高い方が有利かを知りたい人
  • ゾルデン女子大回転第1戦の技術の違いを知りたい人

こんな人には役立つかもしれません。

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過去の日本人表彰台経験者から見ても大きい人が有利(絶対ではない)

まず最初に言っておきたいのは

この記事を書いている2023年現在、日本人選手よりもランクが上の164cmのポポフ(ブルガリア)がW杯男子回転で活躍してるので絶対という話ではない。

ということを最初に言っておきます。

なので話を鵜呑みにしないでほしいのですが、歴史的に見て体格差は重力スポーツであるアルペンスキーでは影響するレースがあるということです。なので、体格が小さい選手は

ポイント

  • 筋力(瞬発力)
  • ライン取り
  • 体重

の3点で主に差別化を図っています。

しかし、世界に出ると技術は当然格上ですし、体格差というのは出てしまう場面が時々あります。

「時々」なので、「絶対ではない」と書いてるのですが、有利に越したことはないです。

では、どうしてアルペンスキー選手は背が高い方が有利なのか。まずは簡単な知識を書いておきます。

背が高い方がアルペンスキーのレースで有利な理由

原因は

重力を使う(落下)スポーツだから。背が高い方が体重が多い人も多く、また斜面変化の時に、より先の旗門が見やすいから

です。

なので、他のスポーツとは違いちょっと特殊なスポーツとも言えるかもしれません。(スキーが難しいという人が多いのも落下スポーツということが影響してるかもしれません)

重力を理解し、うまく使えるスキー初心者は使えないスキー初心者よりはラクに上達していきますし、重心移動なども多少はラクになるでしょう。また、アルペンスキーに限って言えばスピードがかなり変わります。

 そして

重力+体重+スキーの運動能力+チューンナップ+映像記憶力(インスペクション)=タイム

という公式でアルペンスキー競技は成り立ってるので、このどれかが欠けると徐々にトップからタイムが遅れるわけです。

特に重力と体重の関係はW杯を見てもハッキリ出てくる場面が結構あります。(記事後半参照)

そのため、90年代活躍したトミーモーというアメリカのダウンヒル(滑降)選手が試合前にドカ食いをし体重を上げたという話は割と有名です。(廃刊になったアルペン専門誌スキーイングマガジンという雑誌に書いてます。結果はダメだったみたいですけど^^;)

また、体重増加狙いかわかりませんが?、名前は出しませんがアルペン解説者の1人がインターハイ予選の2本目の前に、食堂でカツカレーを食べてラップを取った選手を私はトイレの帰りに目の前で見てました(笑。それとも縁起担ぎで「勝つカレー」だったのかもしれませんw遠征先の旅館とかで皆さん何度も食べさせられた経験ありませんか?w)

確かに大食いをすれば実際に体重計に乗ると1キロくらいはすぐに増やすことは可能です。

マラソンの場合、体重1キロ減らせば1キロあたり3分速くなるのは有名ですが、アルペンスキーにも1キロ増えると0.2,0.3秒くらい速くなる可能性は十分あり得る話かなと思います。

ですが、カツカレーで増やすと胃もたれを起こしますし、スタートが速い選手は動きも悪くなりそうです・・・。さらに無駄に「体脂肪ちゃん」も増えますw

なので、多くのアルペンスキー選手は夏場パフォーマンスを上げつつ

「筋肉量を増やす」

ということをします。

なのでブルガリアのポポフはかなりマッチョみたいです。

体重が増えれば、滑ってる時に重力でさらに板に重みが加わるので、速くなるわけです。

では、重力と体重で速くなることはわかっても、身長差がなぜタイムに影響するのか?という本題に入りたいと思います。

余談ですが、筋肉を増やそうとすると通常は脂肪もセットで一緒に増えます。ボディービルダーの場合、増量期と減量期に分けてコンテストに向けて調整しますが、アルペンスキー選手は持久力、筋持久力、瞬発力を鍛える必要があるので、増量してもランニングや水泳の持久系トレーニングで筋繊維が細くなる可能性が高いです。なのでタンパク質量や栄養の調整は必須です。出ないといくらウエイトトレーニングしてもMAX値は上がりにくいです。コーチによっては「持久力は10キロ走までで十分」という人もいれば、湯浅直樹選手は16キロ日々走っていたなんて話もあります。自分にとって「ベストの体重」を見つけるのも重要です。

2023ゾルデン女子GSテクニック解説。ララグートベラミが優勝した理由。シフリンの100勝は思ったより時間がかかるかもしれない。

さて、28日に2023−2024アルペンスキーワールドカップが開幕しましたが、女子大回転の初戦を飾ったのはスイスのララグート・ベラミでした。

このレースで最も気になったのは

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