スキー上達方法とコツ〜初心者から中級者、上級者、検定合格などレベル別に上達する練習方法まとめ〜
このページは八の字(プルークボーゲン)のスキー初心者から不整地(コブ含む)やアルペン競技、技術選など全国区の大会上位レベルを目指す上級者までのレベル別練習方法をまとめています。Youtubeのスキーテクニックチャンネルと連動して記事も書いてるので、チャンネル登録しておくとスキーが上手くなるはずです。
- 足を揃えてどこでもラクに滑れるようになって、山の頂上の景色を見てみたい方
- カッコよく滑れるようになりたい方
- 検定合格を目指したい人
- アルペン、技術戦、モーグルなど将来的に大会出場を目指してる方
- インターハイ、インカレ、国民スポーツ大会、全日本選手権など全国区の大会出場を目指したい方
こういった方にはきっと役立つかと思います。Youtubeのスキーテクニックチャンネルで前編、後編をsnowweb.jpで見る形式なので、チャンネル登録とブックマークしておくと便利です。
選手向けの上達方法はこちら
選手向けの上達方法は下記のリンク先にまとめてます。連載形式です。
スキーのターンの種類とスキー初心者初日の練習方法
スキーのターンってどんな種類があるのか?どこから練習すれば良いのかわからない
これからスキーに初めて挑戦するという方はどこからどのようにやれば良いのかわからないという人が多いと思います。
結論、下記の「スキーの滑り方」の1番から練習します。
また、スキーのターンにはいくつか種類があります。詳しい解説は下記にありますが、ここでは一覧でまとめておきます。
- まず最初はターンは学びません。ストックを持ち、平地で前に滑ってみる。ターンはその後です。余裕が出てきたらスケーティングに挑戦してみる。坂道はその次。この「スケーティング」がスキー操作では重要で、平地で自由自在に滑れるようになると、正確なストックの使い方などを学べ、2番以降の上達スピードが結構変わります。3番まではまだ「ターン」しないのが普通の教え方です。
- プルークファーレン:スキーの初日に学ぶ滑り方で、八の字に板を開き、まっすぐに進み、そのまま停止する滑走方法
- プルークボーゲン:八の字に板を開き、ターン(カーブ)も全部八の字で滑るゆっくりとした滑り方
- シュテムターン:ターンする直前で足を開き、ターンの後半で足を揃える滑走方法。斜滑降で滑り降りる時は足を揃えて滑るパラレルターンの前段階の滑り方。
- パラレルターン:ターンする時も全て足を揃えて滑る滑り方(ここまでが一般の人が目指す滑り方の基本。5番以降は上級者)
- 直滑降:これはターンではないですが、1つの滑走方法です。足を揃えて真っ直ぐに滑る最もスピードが出る滑り方となります。(世界最高時速はスピードスキーW杯の255キロ)
- 小回り:別名ショートターンのこと。シャッシャッシャと連続して小さな弧を描いて滑る滑り方。5mくらいのターン弧を描いて滑る。アルペン競技の回転競技に近い。
- 中回り:小回りと大回りの中間で、7mから10mの範囲でターン弧を描く滑り方
- 大回り:別名ロングターンのこと。ターン孤が大きいのが特徴。アルペン競技の大回転競技がベースで、ターン弧は14mから15m。
- コブでのターン:モーグル種目で使うウネリのある斜面を滑る時の滑り方。これだできると完璧な上級者ゾーン
- バックカントリーのターン:深雪を滑る時の滑り方。パラレルターンする際に、お尻を少し下げて、スキー板の先端を浮かして雪に沈まないように滑る滑り方
- アルペンスキーのターン:いわゆるフルカービングターンです。スキー板の滑走面はほとんどつけず、エッジからエッジで滑っていくスピードを最大限追求した滑り方です。回転、大回転、スーパー大回転、滑降、パラレルスラロームの5種類全部ターンの仕方、トレーニングのやり方、使う用具が変わります。
初心者の滑り方:プルークボーゲンとは八の字滑走のこと(スキー検定4級・5級レベル)
写真の通り、スキー板のテール部分(後ろ)を開いて滑り続ける最も暴走しない滑り方となります。
また、この滑り方が最初に覚えるターンとなります。
早い人で初日にマスターできる滑り方です。
メリットとデメリットを挙げると以下のようになります。
- 最も暴走しないゆっくりとした安全な滑り方
- (上級者を目指す人限定)全部のスキー滑走の基本形であり、この滑り方をマスターし、なぜこの滑走方法を最初に学ぶかをきちんと理解しないとカッコ悪い滑り方になる。(下記動画参照)
- 急斜面や中斜面などにいくと、足への負担が最も大きく、スキーの滑り方の中では最も体力がいる疲れる滑り方という短所がある。
という点が挙げられます。
詳しい習得方法は下記の動画にあります。
ちなみに、全日本スキー連盟(SAJ)のスキー検定(別名:バッジテスト)で言うところの4級、5級に当たります。
初心者の滑り方2:シュテムターンとはターンする直前だけ八の字に滑る滑り方(スキー検定3級レベル)
上記は足を揃えて滑ることができない人向けの「止まるシュテムターン」の解説画像ですが、点線矢印のように
- カーブするときだけ八の字で開いて、
- カーブの後半で足を揃えてそのまま斜滑降でまっすぐ滑る
という滑り方がシュテムターンと言います。
なぜこのシュテムターンという滑走方法が存在するかというと
いきなり足を揃えて滑るパラレルターンができない人が多いから
であり、中間の位置を設定することによって、きちんとしたパラレルターンがやりやすくなるということでこのシュテムターンが存在します。
コツとしては外側の足にきちんと体重を乗せること。詳しくは上記の3級・4級・5級動画をご覧ください。
中級者:パラレルターンとは全部足を揃えて滑る滑り方(3級レベル)
パラレルターンとは上記の左の写真の通り、カーブでも直進でも全部足を揃えて滑る滑り方となります。
カービングターンもある意味、全部足を揃えて滑る滑り方になりますが、初心者は暴走しずらい「テール部分をズラしてブレーキしながら滑るパラレルターン」からまずは習得しましょう。
*一般のゲレンデで足を揃えて滑りたい人向けの解説動画
検定受験する人は滑り方の違いに注意
上記でも書きましたが、昔カービングを使ったパラレルターンで暴走事故が多発し、全日本スキー連盟ではパラレルターンを2つに技術を分けた経緯があります。(参照:SAJ資格検定受検者のために2022年度)
滑り方の違いを理解していないと、検定試験で不合格になることもあるので、下記動画にて検定受験者向けに解説してるので、2つのパラレルターンの違いを理解しておいてください。
*スキー検定1級・2級・3級受験者向けの動画(滑り方の違いを抑えないと不合格になる確率が上がります)
中級者2:パラレルターンで小回り、大回りができる(2級レベル)
緩斜面や中斜面で全部足を揃えて滑れるレベルになると、次は
- 急斜面でも全部足を揃えるパラレルターンができる
- 全部足を揃えて小回りができる(ショートターン)
- 全部足を揃えて大回りができる(ロングターン)
というレベルに到達します。
まだこの段階で中級者と私が定義してるのは
ゲレンデを見てもわりとできる人多いから
です。
ただし、インストラクターの中には「上級者」と定義してる人もいるので、中級者とみなすか、上級者と見るかは人ぞれぞれです。
ある意味、上級レベルの初期段階がこのレベルですし、スキー初心者がまず到達したいのはこのレベルの人が1番多いかと思います。
検定レベルで言うと2級に当たるので、まずはここを目指してほしいなと思います。
具体的な解説は以下の動画にあります。(検定の話ですが、普通にゲレンデでどんな場所もスムーズに滑れる滑り方を解説してます)
2級検定受験者向けのマニアックな動画はこちら
上記の2級動画はあくまでも全体像を説明したものですが、実際に受験しに行ったら、結構以下の点で2級不合格の人が多いので、もっと深く2級について知りたい人は下記の動画をご覧ください。
上級者の滑り方:1級レベル。急斜面でもカービングターンができ、コブも普通に滑れるレベル
上記の写真は最大斜度29度のところを小回りで滑ってる1枚ですが、こういった急斜面はもちろん、
- 整地・不整地関係なく、どんな雪質でもスムーズに滑れるレベル
- コブも普通に滑れるレベル
- 深雪などバックカントリーもできる
- 下手でもストックが刺さらないレベルのカチカチのアイスバーンも滑り降りることができる。(上手な人もいる)
要はスキー場のゲレンデでもう行けない箇所がほとんどないレベルが1級です。
全日本スキー連盟(SAJ)でも1級はコブがあるスキー場ではコブで試験をするので、このレベルがようやく「上級者の証」と言っても良いと思います。
スキー学校の先生をするにしても1級は最低限の資格であり、先生ができる、人に教えられる最低限のレベルなので、スキー技術がお金になるレベルと言っても良いでしょう。(修学旅行生限定で2級所持者が期間限定で教えることもあります)
1級くらいのレベルになるとさらに上の指導者、選手、エキスパートのテクニカル、クラウンなどのレベルに挑戦することができます。
1級検定合格に役立つ動画
この動画は私が1級受験前に予習を兼ねて作成したものです。結果、1級合格もできたので、この通りに参考にすると合格率がきっと上がるはずです。
1給不整地の練習方法
練習時間はトータル1時間半ほど。7本滑って1発合格しました。不整地も合格点だったので、そのノウハウをまとめてます。
非常に濃い1時間半の練習でした。
スキー上級者になるまでいくらかかるの?なぜみんな上手くなろうとするの?の謎はコレ。
多くのゲレンデスキーヤーにとってのスキー用具代は消費または浪費です。しかし、先生レベルを目指す人は
「投資」
であり、元を取るどころか、利益が増していきます。
1級までにかかる費用はレベルが高い人であればホームセンターで売ってるスキー用具でも合格できるでしょう。(実際にプロスキーヤーがレンタルスキー用品で滑ってる映像がYouTubeにあります)
やろうと思えば通年レンタルスキー一式で3万円以下で1級取得までできる人いると思いますし、可能かと思います。
ただ、スキー板、ウェア上下、グローブ、ヘルメット、ゴーグルなどスキー用品一式だけで最低でも1級レベルを目指すなら10万円から20万円はかかってくるのが平均値ではないかと思います。
リフト券代はシーズン券の安いスキー場で上級者は練習するので3万から4万ほど。リフトの待ち時間がかかるリゾートではみんな練習しません。(待ってる時間がもったいないので)
トータルで1年で1級まで取る人であればガソリン代や昼食代など諸経費を考えれば年間10万円あれば1級になる人もいるでしょう。
ちなみに知人にスキー未経験から2年で2級取得した人もいます。
スキーが上手くなりたいのであれば最低でも週末は通えるレベルに生活環境を整えることが最優先です。
それが厳しい人はお金をかけて遠征するなどさらにコスト高になるので、南に行けば行くほど富裕層が有利というのが私が見てきた現実です。
年間10万円はヘビーなフルマラソンランナーよりも多分安い年間活動費かと思います。(市民マラソン大会の料金上がってるので)
一方、1級は2024年時点ですが7500円で受験し1発合格すれば、リフト券代などトータルで数万円で取得でき、かつスキー学校で働けば利益を出すこともできるので、個人的には
大型免許くらいの費用対効果の高いおいしい投資
と思います。(大型免許は失業期間中に税金の補助金制度を使い22万円で取得しましたが、就職すれば初月で即効元が取れるコスパの良い投資です)
もちろん、家族を養うとかになれば話は変わりますが、平日または夏場メインの仕事をし、週末にアルバイトレベルでスキー学校で教えながら、
リフト券代をタダにしながら家族を養い、レベルアップするスキーヤー
は数多くいるので、スキーという存在を「消費」「浪費」で捉えるのか、「投資」で捉えるのかは人によって変わります。
投資商品で考えた場合、スキーは結構美味しい職業ではないかと個人的には思います。(サッカーとか野球、マラソンに比べ競争がはるかに少ないので)
消費者は痩せるのにスポーツジムとかにお金をかけますが、投資家はお金をもらいながら、財産を増やしがなら痩せます。
この考え方の違いを最初の段階で把握できるかどうか。
もちろん、趣味でやるのも十分楽しいのですが、何かを極めるのはどの分野でもお金がかかるので、どこかで回収はしたいもの。せめてリフト券代・用具代の元くらいは取りたいものです。
こういった考え方ができるかどうかは資本主義社会において結構重要ではないかと思います。
1級よりさらに上のレベル。プロレベルの技術
このレベルになると、スキーを人に教えてお金がもらえるレベルになります。
いわゆる「プロレベル」がこの辺りになるので、そういったスキーテクニックの話をまとめていきます。(プロとして活動する人もいますが、公務員とか会社員にもいっぱいいます。副業で週末インストラクターとして教えてる人もいます。)
テクニカル・クラウン向けの記事一覧
以下の動画はテクニカル・クラウン向けの記事です。元アルペン選手という視点から語っています。
スキー技術選にアルペン経験者が多い理由
アルペンスキー選手はコブや不整地を普通に滑りますし、スピードを求めるのがメインなので夏場から体を作っていきます。
多くの人がアルペン選手の練習で挫折するので、確率的にアルペン選手がゲレンデスキーでも上位に来てしまうのではないかと見ています。
ただし、アルペン未経験の人も技術選で活躍するので、あくまでも参考程度に留めてご覧ください。
フルカービングターンの基本練習
こちらの動画はアルペンスキー競技で使う「フルカービング」の基本練習が出てきます。
アルペン競技者が一桁順位を取る際に、このような滑り方を習うという内容を動画にしました。
カービングターンには2種類ある
いわゆるカービングターンには2種類あるという話です。アルペン競技は「フルカービング」、1級は「カービング要素のターン」という違いもあり、1級からテクニカルに移行する際には役立つ動画かな?と思います。
スキー板のたわみをしっかり出すセンターポジションの話
技術選などでよく出てくるセンターポジション。ここがズレるとターンのスピードが上がらず、高速な滑り方ができなくなります。
腰高のポジションは3つある。
腰高と言ってもいろいろありますが、個人的には3つにギアを使い分けています。