なぜ基礎スキーの大会(技術選)は競技スキーヤーばかりなのか。 PR含む

なぜ基礎スキーの大会(技術選)は競技スキーヤーばかりなのか。

今回はスキー技術選(基礎スキーの大会)はなぜ競技スキーヤー(レーシング)ばかりなのか?という話をします。

基礎スキーの大会なのにアルペンスキー経験者ばかりだろ。おかしいだろ。

こんな声がネット上にあります。

では、こういった疑問を持つ方に聞きたいのですが、基礎スキーヤーのみなさんこの「基礎」練習してます?

一言で言ってしまうと

レーシングやってる人はそもそも圧倒的な「基礎」練習量と聞いてるアドバイスの質が高い

のでスキーが下手になるということはまずないです。

しかも競技初心者の頃の半分はポール以外の練習であり、ゲレンデでのフリースキーでひたすら基礎練習します。

また、夏場も毎日持久力、筋持久力、瞬発力の練習をします。

腕立てや腹筋、背筋など毎日300回から1000回くらいします。

これが基礎練習であり、基礎です。

スキーの基本を忠実に滑りの中で再現するために、毎日練習してるのがレーサーです。

ポールを滑ってるのはみなさんが思ってる以上に少ないです。

フリースキーでできないことはポールの中ではできないのです。

アルペンスキー選手がスピード出しても滅多に転倒しないのは「基礎」体力と「基礎」技術があるから。

上記の動画ではスキーで最も重要なセンターポジションについて解説してますが、この動画の中で私が転倒しそうになるシーンがあり、なぜ転倒しないのかを具体的に解説してるので興味のある方はご覧ください。(ちなみに私はスキーでの怪我は2時間で回復した記憶喪失くらいで、整形外科に通うほどの怪我はないです。)

基礎ができてると

常に安定、安全なスキーが低速から高速まで可能になる。

わけです。

本当の「基礎」ができてるかはスピードを出せばわかる。

また、スキーは高速になればなるほど技術的に難しくなるスポーツです。

ゲレンデスキーとアルペンW杯。

片方は圧雪車が入った滑りやすい斜面、もう片方は水巻いてスケートリンクのような斜面。

同じショートターンとロングターンをするにしても難しいのは後者でしょう。

さらにアルペンスキー競技はゲレンデに旗門が立ちます。

例えクラウン持っていてもポールになると下手になる人がいるのは、そもそも競技スキーは

「本当の基礎」ができていないと滑れない応用種目。SAJの日本スキー教程でも図で説明してる。1級までは算数、競技や技術選は数学のようなもの。

です。

基礎学力がないと中学や高校の授業で苦労するのと同じなのです。

基礎スキーおかしいという人は競技スキーがそもそも理論や物理学の学問が入ってきて、常に世界中で研究されてる分野でもあるので理解が難しいかと思います。

中学3年の時に「運動エネルギー」とか「位置エネルギー」を理科で習ってるかと思いますが、こういった「重力」を扱うのがスキーというスポーツなのです。

ここを理解していないとスキーはどんなに練習しても難しいでしょう。

フォームが美しいスキーヤーは荒れたバーンコンディションでも美しいか?

2025スキー技術選が2日前に終了しましたが、武田竜選手が6連覇することを私は以前記事にしてました。

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奥村駿選手次第では7連覇も可能かなと思いますが、奥村駿選手もハイリスクな滑りでも完成度をあげてるので2026年のスキー技術選はどっちが勝っても不思議ではないです。

ちなみに2人とも元アルペンナショナルチームでもあります。

ただ、武田竜選手の点数を見ていくと

予選からずっと浮き沈みがない順位にいる失敗が最も少ない滑り方

です。

Xでも私はこんなことを書きました。

武田竜選手6連覇。彼の凄さは

失敗しない滑り

を重視してること。

アルペンも基礎もモーグルも失敗が1番少ない滑りが勝ちます。

スキーのうまさを定義するなら本番でいかに失敗しないかは1番重要な要素かなと感じます。

https://x.com/hide_skiarea/status/1898663944564191462

アルペンW杯通算100勝を達成したシフリンも教科書のような滑りで勝ち続けています。

区間タイムを見ると決して1番速いわけではないのですが、他の選手がどこかでミスするので結果的にシフリンが勝つわけです。

アルペン、技術選、モーグルもスキー業界で最も成功するアスリートは

とにかく失敗が少ない

という共通点があります。

武田竜選手はそれを再現しており、基本に忠実な滑りをしてるので

  1. どんな雪質でも
  2. どんな斜面でも
  3. どんな天気でも

安定した滑りが可能になります。

基礎スキーとは本来こうあるべきであり、全日本スキー連盟(SAJ)の日本スキー教程でも

「基礎があって競技がある」

ときちんと図で解説してます。

もし1980年代の「基礎スキー技術選手権大会」(技術選の前身)のようなフォームの美しさが本当の基礎なのであれば、ぜひそのフォームで

  1. アイスバーン
  2. コブ
  3. 深雪
  4. 春の雪
  5. スピードがある状態

など様々なシチュエーションで美しさを保ったまま滑ってほしいのです。

スポーツには

「速いものは美しい」

という言葉があるので、理論など色々持ってる方もいるかと思いますが、私は

どこでも、どんな状態でも安定に滑れる技術が本当の基礎

と思って日々動画制作をし、記事を書いてるので、気になる人はフォローしておいてください。

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基礎・競技に関係なく使えるスキー上達法についてYouTubeとブログで解説しています。用具に関する話題なども豊富にブログで書いてます。

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