
今回の話は永遠のテーマ?でもある基礎と競技に関する「技術」の話をします。
ネット上では
スピードを追求するスキーってどうよ?いらんだろ。
スキー技術選とか基礎スキーの大会はなぜアルペンレーサーばかりなの?
といった声があちこちで出ています。
ぶっちゃけた話、
技術選は技術を競う場所。一般の方は自分の納得のいくところまで目指せば良いだけ
で本来スキーは自由です。
ただ、技術選は論争の的になっており、どこか
「競技VS基礎」
という構図があります。(モーグル選手上がりも出てるんですけどね)
ですがこういった構図になるのは、ある意味当然であって技術選は
「総合格闘技」
であり、
- 基礎
- アルペン
- モーグルまたはフリースタイル
3種目の世界からエントリーし、ナンバー1を決める大会なのです。
それぞれのエキスパートが出てきてスキーヤーNo.1を決めるので、個人的にはそこが好きで見てるのです。
スキーの上手さは人間の脳をいかに騙すかという話でもある。
私のYouTubeチャンネルで上記の動画を以前公開しましたが、ある意味
スキーの上手さはいかに人間の脳を騙すか?
という側面があります。(動画と記事で解説してます)
アルペンスキー競技はタイムで決まる世界なので単純明快ですが、基礎スキーはフィギュアスケート同様
「ジャッジが決める」
という人間が上手さを決める世界です。
つまり、
人間にはバイアス(先入観)があり、眼球を通してこの世界を見てる
ということが大前提にあるので、事前講習で私はジャッジの好みの滑りを3人からそれぞれ聞き出したことを下記の動画でも公開してます。
つまり基礎スキーの世界=バイアスという人間の脳を解析する世界でもあるわけです。
なので過去にこんな動画も作ってます。
いずれ人間の感情を抜いた分析結果をSNSやYouTubeで公開していきたいと思ってますが、少なくともどのジャッジも共通してるのは
「速いものは美しい」
という人間本来の欲求と言いますか、
- アルペンの場合:速さ=技術+体力
- 基礎スキーの場合:速さ=技術+体力+刺激
という構図が脳の中にあり、人間は刺激のあるものを好む傾向があります。
スピードが上がるほどスキーは難しくなる。昔の技術選はどんな感じ?

1980年台の技術選の前身、「全日本基礎スキー選手権大会」はシュテムターンを選手たちに滑らせ、フォームの美しさを競うという内容も実際にありました。
しかし、シュテムターンは誰でもできますし、スピードも遅く、「これが面白い」「素晴らしい」と思うのはほんのごく一部だったのではないでしょうか。
今でも技術選ではアーティステックのジャッジが2名いますが、かっこよさや美しさは点数に反映されますが、さすがに美しさだけでは
技術があるとは言えない
ので、今の「全日本スキー技術選手権大会」になった?のではないかと思われます。
時代の流れ、世代交代を繰り返し、今新たに20代、30代の若手が全日本スキー連盟(SAJ)を担っていくので滑り方も2022年以降かなり変わってきてます。
ただ、30年以上「技術選」という大会名で落ち着いてるので、大半の人は
「これが正解」
という認識なのではないかと思います。
となると、
「やっぱりスピードで差別化するしかないよね」
ということになってきます。
なぜなら
スキーはスピードが上がるほど難しくなる
というシンプルな話なので、「次元の高い状態での技術」で競うことになってきます。(クラウンと1級でも全然スピード違いますよね)
なので基礎スキーの大会でアルペンレーサーばかりになるのは当然の結果と言えるでしょう。
基礎スキーヤーは基礎練習をそもそもしていない人が多い
そもそも基礎スキーのみの人たちからアルペンを敵視?される理由がわからないのですが(逆もあり問題ですけど)、
「片足ストックなしでショートターンの基本練習」とかやってきました?
と聞きたいのです。
なぜアルペンレーサーが基礎スキーの大会で活躍するのかについては私のYouTubeでも語ってきてますが、そもそも基礎スキーは名前の通り
「基礎」
の世界なのです。
日本スキー教程でも基礎の先に
- モーグル
- アルペン
- バックカントリー
- 技術選
- フリースタイルスキー
などがあるわけで、本では「応用」とは書いてませんが、上記の5つは応用技術なのです。
つまり、
競技(応用)やってる人はすでに基礎を卒業してるレベル
という人が圧倒的に多いわけです。
基礎スキーが小学校の算数ならば、競技やってる人は数学の世界にいるのです。
なので、多分
「基礎スキーの大会なのにレーサーばかりなのはなぜ?」
という人たちはおそらくスキー業界のことをあまり知らない人で、ネットに書き込んでるのではないかと思われます。
知らないので仕方ないのですが、アルペン選手は
基礎練習、嫌というほどやってきてる
ので、普段から以下のような練習をまずやって欲しいのです。
これが「基礎スキー」であり、「当たり前の練習」なのです。
YouTubeでは基礎練習や基礎の話をかなりしてるので、まずこれらをやってみてください。
アルペン選手は毎日基礎練習ですよ。

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基礎・競技に関係なく使えるスキー上達法についてYouTubeとブログで解説しています。用具に関する話題なども豊富にブログで書いてます。